ジェズカズガン観光と素敵な家族との出会い

昨日夕方4時頃の鉄道に乗り、ヌルスルタンの南にあるジェズカズガンという街にきました。

 

4時の鉄道に乗るために2時半頃ヌルスルタン駅に着いたのですが実はそこでまたちょっとした再会がありました。カザフの他の駅ではなかったのですがさすが首都の駅だからか荷物検査があったんですね。そこの係員にちょっと呼び止められて、

係「Japanese?」

私「ダー(Yes)」

兄「あれ…ね、姉さん…?!」

私「に、兄さん…!!」

 

と、中国の国境からずっと一緒、というかつかず離れずの兄さんとばったり再会しました。アルマトイぶりですね。お互い時間があったので駅の喫茶店で30分ほどお喋り、チャイをご馳走してくれました。

兄さんはこのときカラガンダからヌルスルタンに着いたみたいで、この後もカザフでは同じルートを辿るっぽいですがここ以降連泊するような街はなさそうだし、私はウズベキスタンに抜け、兄さんはキルギスビシュケクに帰るとのことだったのできっと偶然会うのもここで終わりだろうね~とお別れしました。兄さんは貧乏な私にしょっちゅう酒を注入してくれたので好きでした。最後のわりには「んじゃね~」って感じであっさりお別れ、そういうところもいいです。ご縁があればまたどっかで会うでしょ、そんなんでいいんです。

 

というわけでカザフの寝台も慣れたもんで4時に乗って目的地ジェズカズガンに到着です。明日の朝8時発のクズロルダ行のバスチケットを購入しようと、駅の隣にあるバスターミナルに寄りましたが「チケットは今日の11時からしか買えません」と言われ出直すことに。結局何もできず宿を探すとします。

この街は観光客がほとんどこないのか、Booking.comでも宿が出てこないので困っていたところまたF氏が宿のリストを送ってくれて助けていただきました。朝駅について目的の宿まで歩き、外観写真通りの建物を見つけたので中に入ってみますが誰もいません。ドアには電話番号が貼ってありますが私はSIMカード買ってないので電話をかけることもできないし、まあ幸い建物の中に入れて椅子もあるからここで待たせてもらおうと思っていたら気付いたら大爆睡してました。

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目が覚めると目の前に大柄の女性が立っていてたいそう驚いた顔をしておりました。こっちも相当驚きましたけど、まあ自分ちの中で知らんアジア人が大爆睡してたらそりゃ驚きますよね。すいません。

で、値段も知らずに行った宿でしたが1室5000テンゲとちょっとお高めでしかもwifi無しでしたがここが駅から一番近いし、明日の朝には移動するので今日はすぐ観光したいから妥協してここに宿泊することに。他をあたってもそこまで大幅な値下げにならないことはわかっていたので仕方ありません。

 

というわけで荷物を置いて早速観光…の前にマルシュに乗って再び駅まで。今度こそバスチケット!と思いましたが「明日の朝、当日でしか買えません」とのことです。担当者によって言うことがころころ変わるのやめなさい。もう観光行きます、ふん。

 

で、この町も暑いです。観光に出て早々アイス休憩、鳥にコーンを投げて遊んでました。

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さて気を取り直して観光。

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お?日本を離れて第二の人生も頑張ってますか?

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この手の銅像は頭に鳩が乗ると台無しになることを私は知っています。

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あとはこのジェズカズガン、昔宇宙から帰還した宇宙飛行士たちがこの近辺に着陸しこの街で休息をとったそうで宇宙関連のモニュメントが多いです。あのバイコヌール宇宙基地はすぐそこです。私は今回行く予定はありませんが…。

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味のあるムンク

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川の近くから見えた煙突。良い。

 

というわけで一通り色々まわり、ちょっとレストランへ行くこととします。明日の目的地クズロルダに行くのに何も調べていません。宿にはwifiがないのでどこかよさげなレストランへ入ってwifiをつなぐ必要があります。というわけで見つけた日本食屋。

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店内には迎撃という物騒な言葉が書いてました。歓迎の間違いかな。もちろん貧乏なので日本食は頼まずチャイと安いフライドポテトだけ頼んで色々調べ物をしました。ここでクズロルダ唯一の安宿も予約。準備はばっちりです。

この後は町の北側へ、スターリン時代の政治的抑圧の犠牲者の慰霊碑だそうです。

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こういう慰霊碑は何もないところにぽつんと…なんだか寂しいなあ。

 

この後は町の博物館へ。外国人が珍しいのかやけに歓迎され、展示品と一緒に写真まで撮られました。ちなみに博物館でこの手の展示品にライトアップがされてるのは初めて見ました。

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内容はジェズカズガンの町の成り立ちを古代から遡ってるみたいでした。恐竜もいました。あとはこの石像…なんなんだろう。カラガンダにもいたけど。

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博物館のスタッフの方は英語が話せないながら翻訳アプリで一生懸命おもてなししてくれ、最後にはお土産としてカザフスタンの写真が載った新聞紙くらいの紙を2部くれました。良くしていただいて本当にありがとうございました。結構これかさばるけど絶対捨てないですからね、ぜ、ぜったい。

 

一通りふらふら歩き回り、夜ご飯は安定のシャシリク+ビールです。

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行明けで明日も早いし、さっさと寝よ…と宿に帰ってシャワーを浴び、寝る準備をしていたらドアをノックする音が。恐る恐るドアを開けてみるとカザフ人の男女2人が立っていて、ロシア語で何かを話しかけてきますが何を言っているのかまったくわからず、向こうも英語はまったくわからず、どうしたもんかと困っていると女性のほうがどこかに電話をかけ、その電話を渡してきました。

電話の向こうはどうやらこの女性の友人らしく、「彼女たちは明日乗用車で早朝に出てクズロルダに行くから、一緒に行かないかとあなたのことを誘っているわ」と教えてくれました。わー!なんかよくわからないけどラッキー!私はこの宿のオーナーにクズロルダに明日向かうことを伝えていたのできっとオーナーが教えてくれたんでしょう。私を誘ってくれた男女は夫婦で、私の隣の部屋に泊っている方たちだったみたいです。

二つ返事でOKし、電話口の友人を介し何度かやりとりして結局バスと同額で乗用車に乗せてもらえることに。タダじゃないほうがこっちも気持ち的に楽なので嬉しいです。明日は6時に出るからね!と念を押され、わかった!と部屋に戻ろうとすると、これからご飯を食べるからあんたも来なさい!とお誘い頂いたので宿のキッチンへ移動しました。

 

旦那さんはエルダー、奥さんはグルダーナ、まだ1歳のかわいいおちびちゃんはアリム君といって、宿のオーナーの女性と一緒になって私にカザフスタンのどこに行ったのかだとかこれからどこに行くのかだとか色々聞いてくれました。みんな英語ができないので翻訳アプリと片言の英語だけでの会話になりますがとても楽しい時間でした。エルダーもグルダーナも明るくてフレンドリーでとっても良い人です。

ちなみに外国人の名前は聞いて30秒で忘れる私ですが、この家族には明日1日お世話になる…!と思ったので会話をしながら失礼だなと思いつつ携帯をいじりエルダーの名前をメモして最中にグルダーナの名前を忘れました。だってなんか2人名前が似てるんだもん。

 

食事はグルダーナがフライパンがてんこ盛りになるくらいナス、玉ねぎ、トマトだとか謎の調味料をたくさんぶっこんでぐつぐつ煮込んでいたのでちょっと何をお見舞いされるのかドキドキしましたが、とっても美味しい料理を出してくれました。カザフスタンフード?と聞いたら、グルダーナフード!と120点満点の笑顔で返ってきました。自己流だそうです。

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味は麻婆茄子っぽい感じですごく美味しかったです。これとパンを一緒にご馳走になりました。

 

その後は宿のいろんな部屋からいろんな人が出てきました。日中は静かだったので客は私一人かと思ってましたがそんなことはなかったみたいで結構人が入ってました。といっても全部で5部屋くらいしかない宿でしたけど。いろんな人に絡まれ、「これカザフスタンの有名な歌手で中国で人気なんだぞ!知ってるか?」と言われ男性アイドル?のoutube動画を延々見せられて、動画を15分見せられたところでその動画が2時間ある超大作だったことがわかりさてこれはどうやって逃れれば…と考えていたところ、グルダーナが「アイスクリーム!」と叫びながら私の手をとって連れ出してくれました。

あっという間に車に乗せられ、私は歩いて近所のコンビニにアイスクリームを買いにいくんだと思ってましたが車で5分ほど走りちゃんとしたアイスクリーム屋さんへ。部屋の鍵も閉めてないし、貴重品は身に着けてるけど心配すぎる…もしかして宿の人全員グルの詐欺グループか、とそこまで考えましたがもちろんそんなことはなく善意の塊みたいな人たちでした。

エルダーが運転し、お2人が私の分までアイスクリームを買ってくれました。そのあと宿近くの公園まで車を走らせ、ライトアップされた噴水をみんなで眺めて帰りました。かなり遅い時間でしたが結構家族連れが多かったです。ちなみにアリム君は出会ったときからアイスクリーム屋までずっと真っ裸でしたが公園に行くときにやっとパンツをはかされてました。ちなみに私は宿でアリムくんを抱っこさせられてるときからずっとおもらしされるんじゃないか不安で仕方なかったのでパンツを履いてくれたことはとてもありがたかったです。

 

結局宿に戻ったのは0時近く、キッチンには新たに謎の親父が増えていて、「日本人か!チャイ飲もうぜ!」とお誘いを受けましたが丁重にお断りしました。ごめんなさいね。お酒とかじゃなくてチャイのお誘いってほんと断るの胸が痛いんですけど、明日朝早いんです。

というわけで明日は親切で愉快な家族とクズロルダに移動!