ツアー1日目:不安なスタート

今日はゴビ砂漠に向けて、ツアー出発です。

ツアー代金は5泊6日で宿三食付きで1,357,200トゥグルグ≒57,800円。水とトイレットペーパーとお菓子は自分で買ってね、それ以外は付いてるよって感じです。これにプラスで私はマンダルゴビという町で離脱するのでそこからウランバートルまでのバス代42,100トゥグルグ≒1,800円がかかります。

 

宿のロビーにはこれからツアーに参加するドイツ人男性と、ガイド兼通訳であるモンゴル人のマサキさんがいました。マサキさんはお父さんが日本人らしいですが日本語は話せないそうです。韓国人のおじさんとも挨拶を済ませ、もうバンが着いてるらしいので荷物を持って下へ。

 

下には既にスイス人カップルが荷物を積んでいました。スイス人カップル、ドイツ人、韓国人、自分…ツアー参加者は9人と聞いています。そういえば事前にアメリカ人がいるって言ってたな。ボビーとマサキさんと、忙しそうに荷物を積んでいるのはドライバー2人。あとは行くのか行かないのかわからないけどモンゴル人のおばちゃん1人。

ドライバー1

ドライバー2

 

しばらくすると宿からもう1人出てきました、アメリカ人女性。そしてまた1人、英語が早すぎてわからないけど欧米の若者。目が青くて金髪でスラブ人っぽい見た目。でも顔が四角いから骨格的にドイツ人ぽい気も…(結局私はこの人が4日目くらいまで何人なのか、なんなら名前もわからない状態が続く。)

 

あと2人がなかなか来ない。宿から中国人ぽい女の子が2人出てきて安心したけど、どうやら違うツアーに行くようでこの子たちではない。待ちくたびれた現れたのはガイアナ人の男女2人組でした。なんかめちゃくちゃルーズな雰囲気を醸し出している、というか既に9時半です。なんか嫌だなあ。

 

やっとそろったので出発。まずは宿から5分のスーパーで買い出し。私は水とビールとチョコレートを調達。他のみんなも買い出しも終わりようやく街の外へ・・・と思ったら、ガイアナ人2人がちょっと朝ご飯買いにサンドイッチ買ってくるわ!と言い出し、ドイツ人デンマーク人マサキさんがついていっちゃいました。待ちぼうけ。全然戻ってこないんだもん。スイス人カップルと韓国人カップルと今までの旅の話やこれからの旅程について話しながら暇つぶし。

結局スーパーを出たのは11時半頃。ボビーは宿に帰り、おばちゃんはそのまま車に乗りました。たぶん彼女の正体はコックだ!

 

街を出るとすぐこの景色。ガソリン入れて再出発。

 

舗装された1本道をただひたすら走る。ここで、舗装路を急に外れたかと思ったらお昼休憩です。毎回バンからバックパックを出し、テーブルと椅子を広げ、おばちゃんはじゃんじゃか肉と野菜をぽいぽい切って鍋につっこみドライバーも忙しそうにしています。

 

我々は自由に散策、といっても適当に歩いたり、昼寝したり、男性陣はそのへんでおしっこしたり。何もないけど、良い眺めです。もうモンゴルが好きになった。

 

骨もうんこもたくさん落ちています。うんこの量的に馬です。あと草原は遠目から見ると綺麗ですがハエやバッタがものすごくいます。緑が茂っていますが、土を見るとやっぱり乾燥してるので綺麗な芝生って感じではないです。

 

骨もわりといたるところに落ちています。自然の摂理。たぶん土に還るのが一番幸せでしょう。

 

お昼が出来た!羊肉のスープです。水餃子が入ってる。レストランで食べるよりめっちゃ美味しい!このコックさんの腕は素晴らしい。とりあえずツアー中の食事の不安はなくなりました。

 

 

荷物を再び積んで出発。1本しかない道路をひたすら南下し、途中からオフロードに入ります。景色はずっと変わらないし、何を目印に舗装路を外れたのかまったくわからないんですけど、1日1回くらいはこういう墓標みたいなのを見かけました。一応下のほうに小さく地図みたいなのが書かれています。ここでまたトイレタイム。

 

しばらく走るとまた夕方に車を降りました。他にもツアーバンが何台か止まっていたので、ちょっとした見どころなのかもしれません。

 

草原ドライブは、結構揺れます。平らな草原、緩やかな丘にしか見えませんがいざ走ってみるとボッコボコです。たぶん寝るなんて不可能。頭をぶつけたり前に吹っ飛んだりする可能性が全然あります。上記の写真を撮ったあとに走った場所は岩場を登るようなかたちで進んでいきました。それでも壊れないバンはさすがです。ちなみにこのタイプのバンはいたるところで走っていまして、ロシアンバンというそうです。

 

本日の目的地。bagagazriin chuluuという場所です。読み方はよくわかりません。到着は18時頃でした。

観光する前に、トイレに行くアメリカ人とガイアナ人。遠くの掘立小屋がトイレ。

 

2人が戻ってきたので、いざ。

一応観光地らしい簡易なゲートをくぐって

 

階段や岩場を登って

 

どーん

岩山から見渡す草原と、遠くに見える更に高い岩山は絶景そのもの。

 

 

あ~すごいな~。これを見に来たんすよ~モンゴルすごいよお。もう満足してます。来てよかった。

 

ここではみんな思い思いに過ごしました。座ってぼんやり遠くを眺める人、自撮りにいそしむ人、ひたすら高みを目指して歩き回る人。

 

本日の宿に向かう。

 

しばらく車を走らせて本日のゲル村に到着。

9人で2つのゲルに宿泊です。マサキさんとコック、ドライバー2人のスタッフ陣はテント泊だそうです。

 

スイス人カップル、ドイツ人と一緒のゲルです。このゲルはダブル1台にソファー2つというスタイルでした。ソファーもふかふかで広かったので問題なし。

 

一応簡易水道もありました。

 

ここで一つトラブルが。すべての荷物をおろしたところ、アメリカ人のバックパックがなくなっていました。途中まではあったのに…どこか忘れてきた?着替えもなにもないんだけど!現地の人が盗ったのか??と疑い始めるときりがありません。が、バックパックがないってわりと一大事だとは思うけれど、そこまで焦っていません。

「俺履いてないパンツあるから貸してあげる」「使ってない歯ブラシひとつもってる!」とゲラゲラ笑いながら言ってます。肝心のアメリカ人も「あんたのパンツは要らないわ!」とちょっと余裕です。すごいなこの人たち…。

 

夕食が出来るまでまた散歩。遠くでは豪雨。

 

ゲルを散策していると東アジア人の若者集団があいみょんかけてインスタ映えしそうなライトをわざわざかざりつけて楽しんでいたのでうわあ…と思って素通りしたら韓国人でした。日本人じゃなくて良かった。こんなところに来てまで日本人に会いたいとは思いません。

韓国人のおっさんは、「俺話しかけられない…」と渋い顔してました。わかるよ。話しかけなくていいと思います。

 

このゲル村を管理している現地人のゲル。アンテナが建ってたり現代風です。

 

お腹が空いたので、コックさんのお手伝い。真っ暗のなか調理してたので、ライトで照らすだけの簡単なお仕事。最初の画像は暗くなる前です。

 

夜も信じられないほど美味しい。これも中央アジアでよく食べたラグマンだと思われる。

 

本日のお供

 

夜ご飯は22時頃でした。この調子で大丈夫かな。みんなが食べ終わった後に洗い物したり片づけるコックさんも大変…

 

夕食を食べ終わり、みんなで星を見ようということになりました。マサキさんが敷物をもって、みんなでゲルから少し離れたところで転がることに。周りに明かりが何もないので、物凄い数の星と、探さなくても目に入る流れ星がすごい。これはカザフスタンでバスが壊れたときにみた星空を超えました。いま考えるとそれもすごいシチュエーションです。カザフだってモンゴルと同じくらい何もなかったんだもん。

 

そんななか、ドイツ人が言い始めました。

ドイツ人「なあマサキ、俺がいまこの星を見ながらなに考えてるかわかる?」

マサキ「なに?」

ドイツ人「あのコリアンガイのことさ。彼は楽しんでるかな。」

 

ほえー(゚Д゚)

 

この満点の星空見ながら韓国人のこと考えるかい普通?????確かに彼は英語があまり喋れないみたいで、会話に入ってくることもそんなにありませんが、1人で好きなところにいってバンバン自撮りを楽しんでるように見えていたのですが、ドイツ人はどうも彼のことが心配だったようです。この発言は男女であれば間違いなく恋に落ちる前のそれです。

確かになにかにつけて、「コリアンガイどこいった?」「彼は楽しんでるかな?」などと口にしていました。や、優しすぎてあんたが輝いてるよ、もう星空なんてあたしにゃ見えないよ。

 

夜はパーカー着ないと寒いです。一足先にゲルに戻って寝袋にくるまって寝ましたとさ。