石卡雪山とソンツェリン寺

昨日は香格里拉の町を散策したので、今日はちょっと遠出しようかと思います。

香格里拉は山の中にあるので、ガイドブックを読んでも町中の見どころよりも郊外の見どころが多く散策されています。というより雲南省はわりと自然に囲まれた土地ですので、思い返せば大理も麗江もそんな感じでした。で、こういうときバイク乗れたらいいんですけどー乗れないじゃないですかー。しかも標高3300mで自転車もアレじゃないですかー。だから必然的にツアー参加になるので、オーナーにこのツアー参加しようと思うんだけど…と昨夜私がどっかから拾ってきたチラシを見せて相談したら、こんなんタクシーチャーターしたほうが絶対安く済むしいいよ!とアドバイスをしてくれたのでそうすることにしました。

 

ちなみに、本当は石卡雪山とナパ海という場所に行こうと思ってたのですがオーナーがナパ海なんてしょうもないからソンツェリン寺に行きなさい!とのことで変更しました。結果、本当に個人で、ソンツェリン寺に言ってよかったです。ちゃんとした漢字がありますが私のパソコンでは出てこないので現地読みでカタカナで…これだからほんと…

 

というわけで朝起きてまずは石卡雪山に向かいます。オーナーにタクシーを呼んでもらいました。石卡雪山とは標高4449mだそうです。といっても自分で登るわけでもなくロープウェーを2本乗り継いで山頂へ向かいます。大理の山にも麗江の山にもロープウェイをつけちゃって中国人はほんと楽に絶景を楽しみたい人種なんだなと。まあ私乗りましたけど。そりゃあさ、ありゃ乗るよそんなの!ばか!

ちなみにロープウェイから獣道は見ましたが、歩いて登っている人は見かけませんでした。

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ロープウェイを待ってるときに見ていた地図です。死亡谷の文字が恐ろしいです。このとき列後方に昨日バスの中で会ったフランス人のおじさんを見つけました。同じ宿のタイ人の女性と一緒に来ていたみたいで、流れで一緒に回ることになりました。

ちなみにロープウェイはそんなにぼろい感じはしませんでしたが、風が吹くと止まったりします。私は大の飛行機嫌い+高所恐怖症なのでただただ高山病にかからぬようまっすぐ前だけ見て深呼吸をずっとしてました。2-30分は乗っていたかと思います。

 

1本目のロープウェイ到着

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犬が案内してくれました。ここだけ平地になっていて、写真には写っていませんが遠くにヤクさんがいたりします。あとは小さな小屋でチベット族だと思われるおばあちゃん達がおしゃべりしてました。フランス人のおじさんは写真を撮って怒られていました。

 

2本目のロープウェイに乗って山頂まで向かいます。

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ものすごく絶景でした。特に1枚目の画像は、チベットの方を向いているはずです。どこまでも山が続いていますが、あの向こう側にはチベットがあってヒマラヤ山脈があって…と思うとなんだか不思議な気持ちになります。今は外国人は入れないけど、いつか行ってみたいですチベット自治区に。

3枚目の画像ですが、チベットの人たちはこのように石を積むそうです。調べてみたらなんだか色んな意味があるみたいだけど、巡礼の際に旅の安全を願うものだとか。素敵だなあ。積み石があちこちにあって、5色のタルチョが風にたなびいてとても素敵な場所でした。

 

下山しまたタクシーで宿に戻ると、フランス人の女の子が部屋に戻ってきていました。昨晩はグレートだったそうです。これから中国人と百チキン寺へ行くそうで、お見送りして私もソンツェリン寺へ向かいます。ソンツェリン寺へは町の北側にあり、3路のバスで向かいます。相変わらずお寺から遠いところにチケット売り場があり、お寺までは入場料とは別料金のバスに乗らされるというせこい商法です。私はたいして調べもせずチケットの料金表をよく見ないで買ってしまいましたが、チケット売り場からお寺までは歩けると思います。アップダウンはありますが。

 

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内部は撮影禁止でしたが、とても美しかったです。ここには今でも約500人の僧が住んでいるそうで、私が見かけたのは3-4人程度でしたがお昼時になると昼食を食べるのにみんな一斉に集まるそうです。基本的には観光客とバター茶やヤクのヨーグルトを売っているおばあちゃん達ですが、1人だけ信者の方を見ることが出来ました。寺院内にある仏像1体1体に膝をついて熱心にお祈りしている姿がとても印象に残っています。

 

もっと建物自体がきれいだったりたくさんの信者が熱心にお祈りしている宗教施設は東南アジアでたくさん見てきましたが、ここがどこよりも美しく感じました。たぶん、弾圧されている中でも信仰を捨てずに懸命に再建している背景がそう思わせたのかなと勝手に思っています。現に敷地内の建物は過去に破壊されたそうですが、今は修復中でした。

 

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バター茶を売ってるおばあちゃん達。買うから撮らせてとお願いしました。許可をとったのにも関わらず正面から撮れない弱気な私です。バター茶は2種類の粉末をこんもり盛られて不思議な味がしました。不味くはないけど特別美味しくもなかったです。チベットの人たちはよく飲むみたいです、バター茶。1杯しか頼んでないのにおかわりもくれたやさしいおばあちゃん達でした。

香格里拉にはこういうピンクの帽子をかぶり、青い前掛け?をしたおばあちゃんがたくさんいます。あとはみんなかわいい柄の大きな籠を背負っていたりします。

 

たっぷり見学してたら終バスをすっかり逃していたので約1時間歩いて帰りました。

宿に戻るとまたフランス人が「もう少し香格里拉にいなよと引き留めてほしかったのにバイバーイってあっさりお別れしちゃった!なんなのよ!」と愚痴っていました。そこからやれこの町に花屋はないのにこのバラはなんだAmazonか?と言ってみたり成都から北京まで1800㎞もあるのにバスで移動してみるかなど言ってみたりとんでもなくおかしい女の子でした。結局翌朝挨拶もせず別れたのですが、連絡先どころか名前も聞きませんでした。なんだかこれくらいのほうがちょうどいいです。

でも旅に出て興味深いという意味でおもしろいことはたくさんあったけど、腹を抱えて笑うようなおもしろいことはそんなになかったので本当に話してて楽しかったです。ご縁があればまたどこかで会うでしょう。