ミャンマー鉄道7時間の旅

今日はミャンマー鉄道にてピンウールィンからシーポーまで移動しました。
 
宿の朝食

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美味しかったんですが、キャベツとトマトまで油にまみれて出てきたのは驚きでした。

この旅行はじめての1人部屋で、とても快適に過ごせました。たった1泊なのに荷物を広げに広げまくりました。用もないのに。
 
昨日予約しておいたチケットを朝に駅で貰い、乗車します。同じ宿から一緒に駅に来た男性は予約してなかったみたいで、その場でチケットを購入してましたが乗ってみるとほぼ満席でした。
硬い椅子のボックス席に、白人女性とミャンマー人の女の子2人というメンツで列車は出発します。
 
迷い込んできた天使

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この子が本当に可愛くて、私と白人女性はすっかり虜になってしまいました。白人女性なんてみかんやら落花生やら色んなものを貢いでいました。1時間以上この子と遊んで、こっちがうとうとしてるとほっぺをつんつんしてきます。おばさんもう疲れちゃいました。

 

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昼に食べたゆで卵。塩もちゃんとついてたのでハッピー!
 
白人女性が読書し、私が寝るとその子は他のボックスに遊びにいき色んな人から食べ物を貰っていたのでもしかしたらプロだったのかもしれません。お母さんが買ったバナナをも奪い取りもさもさ食べてました。
 
本日のメインが見えてきました。

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ゴッティ鉄橋です。世界で二番目の高さを誇る鉄橋だそうです。作ったのはイギリス。渡ってる最中、イギリスが作ってて良かったと思いました。それくらい高くて下を見ると怖かったのです。ちなみに世界一はフランスにあると噂です。
 
鉄橋を過ぎた駅で白人女性は降り、天使もいつのまにか居なくなってました。少し余裕のできた席でやっと足を伸ばせます。この時点で確か11時半頃でしょうか。
 

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道中の景色
 
その後もゆっくり鉄道は進み、これほんとに鉄道に乗ってるのかな?ってくらいの横揺れに耐え、ついに私の目的地シーポーの手前の駅でミャンマー人女の子2人も降りてしまいました。ちなみに感覚的には何かのアトラクションに乗らされてるような感じです。
 
疲れ果ててしまったバナナ売りのおばちゃん。

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進行方向逆向きに指定されていた私の席も、もうボックスには誰もいないのでやっと自由に座れます。足ものばしまくり、あと1時間半でつくかな〜と出発を待っていたら、サングラスをかけてタバコをふかしたおっちゃんがやってきて現地語で私に何か言うのです。笑いながら。聞き返してみるも英語でなんて答えてくれず、ごめんちょっとよくわかりません…と返し、もしかして座席のことを何か言われたのかそれともただ興味本位で外国人に声をかけた陽気なおっちゃんなのか、まあ私が喋れないってわかっただろうしもう話しかけてこないだろうなと思いながら窓の外を眺めてました。
 
すると隣のボックスにいた女の子が私の肩をトントンとして、腕を掴んでこっちの席おいでと言ってくれました。なんで?と聞いたら現地語で何かを言いそのおっちゃんをちらっと見たので、やっぱりなんかおかしな人だったみたいです。何かに巻き込まれる前にその子が救ってくれました。
それにしてもそのボックスも、その女の子と男の子2人の計3人で乗っていてしかもよくそれ3人で積み込みましたねというくらいの量の荷物を上の荷棚や床に置いてます。私はあと1時間ちょっとだから平気なんですけど、空いた席に座らせてもらい申し訳ないなと思い少し縮こまりながら過ごしました。
 
隣のボックスではそのおっちゃんと、空いてる席みっけたラッキー☆みたいな少年が座り、何やら普通に会話してるように見えたのですがよく見たら周りのミャンマー人がちらちらそのおっちゃんを見て(おっちゃんも声がでかいから会話の内容が聞こえてるんだと思う)、あと手相でも見てるのか少年の手を握り何か熱心に話してます。最初は普通に会話してた少年もなんだかめんどくさそうな表情に変わっていきました。
 
ああ、助けてくれて本当に良かった…また優しいミャンマー人に出会いました。
助けてくれた女の子とその一行は英語が喋れないみたいで、これといった会話はしませんでしたが私の正面に座っていた男の子は無言でバナナケーキを差し出してくれて、みんななんでこんなに優しいんでしょうね。私はもうさっき自分で食べたゆで卵の殻と飲みかけの水くらいしか持っていません。優しさは優しさで返すのが一番ですがこの場で私ができることとは…と考え込みとくに何も思い浮かばず、ただただお礼だけを言いました。
私こんなこと日本で出来るかしら。今までの自分なら外国人に変な日本人が絡んでても見て見ぬふりをする気がしますが、日本に帰ったらちゃんと旅行者には親切にしようと思います。
 
私が降りる駅の10分ほど前に着いた名もなき駅でおっちゃんは消え、元の席の荷棚に積んであった私のバックパックを降ろすとまた別のミャンマー人の女の子とおっちゃんの相手をしていた少年が話しかけてきました。
 
ミ「どこから来たの?」
私「日本だよ」
少「ミャンマーにはどれくらいいるの?」
私「10日間。ミャンマー好きだよ、みんな親切だし食べ物も美味しいね」
 
そう言うと、すごく嬉しそうな顔でありがとうと言われました。もちろんお世辞じゃないですよ。
 
そうして親切なミャンマー人に囲まれて、私は通路に立って両方のボックスにお辞儀とお礼を言いながら慌ただしく鉄道を後にしました。