長く遠いビシュケクまでの道のり

本日はここオシュより首都ビシュケクへ移動します。

ネットの情報ではビシュケクまで乗り合いバンで10-12時間とのこと。あまり夜遅い時間には着きたくないので朝7時半には宿を出て、8時頃にはバンの乗り場へ。

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初めて見る青いバン。私のあとにすぐ青年が来てバンはすぐに出発。ちゃんと1人1席で、待ち時間もなく順調!と思ったらバンは1㎞くらいですぐ停車。荷物を受け取ったりしていたようでそこでかなり時間がかかり結局ビシュケクをたったのは9時頃。でも12時間かかったとしても9時ならまだ明るいしどうにかなるだろう…とちょっと不安に思いながらの出発となりました。

 

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サリタシュ→オシュは美しい草原の連続だったけど、オシュ→ビシュケクは草原に山に湖にもりだくさん。この国は草原の緑と空の青が本当に綺麗で、空も雲一つない快晴ではなくてもくもくしてる雲があってそれが逆にいい感じです。そして本日のバンも窓は立派に汚れている。

 

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お昼休憩。

バンは一人の青年と10歳くらいの少年を除きあとはおばあちゃんのみ。お昼休憩もみんなに混ぜてもらってご一緒させてもらいました。

 

再出発するときに、両手をあげてそのまま顔を覆うようにして手をずり下げ、最後にお祈りするようなポーズをとっていたので安全に旅行できますようにというお願いでしょうか。あんたもやりなさい!とおばあちゃん達に言われたので、休憩で止まって出発するたびに一緒にその動きをやりました。

 

バンは順調に、なごやかな雰囲気で進んでいたものの16時頃に急停車。トイレ休憩かな?と思いきや…

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乗ってるだけでは異変は感じませんでしたがなんか壊れたみたいです。この時点で16時でしたが、他にも修理する車がたくさんあって青いバンの修理開始は17時過ぎでした。

修理屋のおっちゃん複数人でとりかかるもエンジンの調子は戻らないみたいで、運転手も手伝い、私と青年は周りをぐるぐる歩き回って冷やかしやっと直ったー!と車に乗り込んだころには18時50分。しかもその後もなかなか出発せず結局修理やを出たのは19時20分になりました。残り270㎞もあるんですけど…。

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修理している間、乗客の青年とお喋りをしていました。私は30くらいかと思ってたんですが21歳の青年だったそうで、ジェノバン君といいました。ジェノバンはビシュケク出身でオシュから帰るそうで、日付が変わるまでにビシュケク着けばいいね~とお喋りしてました。ほんとにね…。

 

再出発して10分後には警察に捕まりました。実は昼頃にも一度ドライバーがシートベルトしてなかったので捕まって罰金を払っていたのですが、今回も捕まりましたがたぶんお金は支払ってなかったみたいです。キルギス、警察による取り締まりが多そうです。

その後もまた停車?故障したの?というスピードまで落としたかと思いきや警察で、ドライバーのおっちゃんは完全にびびっております。

 

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陽が落ちてきたところでまた休憩。観光用ではなくて本物ユルトがぽつぽつあります。

おばあちゃん達やジェノバンもみんな降りて行ったので私もついて行ってみると牛乳やらチーズが売られてました。マグカップに牛乳を注いで、あんたも飲みなさい!とおばあちゃんが勧めるので一口飲んでみるととんでもない味がしました。後でわかったことですが、たぶん馬乳だったみたいでものすごい酸味とくささでした。一口飲んでもてあましていたところ、同じく乗客である少年がちょうだいと言ってきたのでカップを渡すと美味しそうに一気飲み。文化の違いはすごいや…と思いました。

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コルト!コルト!と言われて渡された白い塊。チーズみたいです。チベットで食べたのと同じかなと思っていたけど、あっちは歯が折れそうなくらい硬かったけどこっちは粘土みたいな感じでした。美味しくもないけど不味くもない。

 

結局ビシュケクに着いたのは深夜1時過ぎ。12時間なんてもんじゃなかったです。おばあちゃんも少年も可哀想です、おばあちゃん達なんてもう生きてますか?って本当に思うくらいぐったりしておりました。

さて私は目当ての宿はあったものの予約してないし何せ降ろされた場所から結構遠く、はてどうしようか…車内で考えていた作戦は、①屋根のあるその辺で寝る➁近くに宿を探す③ジェノバンに頼み込んでついていくの3択でした。①はバスターミナルで降ろされたらそれでいいかなと思っていたけど、ただの道路だったので却下。深夜1時に知らない街を一人で歩くのと、出会ったばかりの男についていくのさてどっちが危険か…と真剣に考えていたのですがジェノバンの野郎はビシュケクについた瞬間さよならも言わずさっさと立ち去りました。結構喋ったじゃんようちら…。

 

というわけで深夜1時に宿探しです。

降ろされたあたりは一応人がそこそこ歩いているし、明かりもついているけど…なにか停まっている車からは音楽がガンガン鳴り響いて男女が中に座っていたり(ドラッグとかやってたわけじゃないよね?)、野犬がうろうろしていたり、たむろしているのは男ばっかりだったり、とにかくあんまり歩きたくなかったので地図で見つけた最寄りの宿までひとっ走り。ただ地図上にあった宿は実際にはなかったので、すぐそこにあった開いていた食堂に駆け込み、この辺に寝る場所ない?と聞いたらおばちゃんがどこかに電話をかけてすぐ宿の人が迎えに来てくれました。助かった。

 

宿は素泊まり500ソム。シャワーもwifiもなしだけど、布団も部屋に鍵もあったのでいいです。

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寝る頃には2時になってました。長い1日だった…。

車の故障が無くても、12時間では着かなかった距離だと思いますよ。