楽しかったカシュガルで一瞬見えた闇

カシュガル二日間をまとめたいと思います。

 

カシュガルではYちゃんと、トルファンの宿で出会った台湾人・香港人・中国人・スイス人と主に行動を共にしていました。このうちスイス人はトルファンの宿で部屋が同じだったので少し会話していたんですが、この中華系3人衆は宿で見てはいたものの会話はそんなにしてなかったんですよねトルファンでは。中国人に至ってはなぜかピカチュウのTシャツを着ていてずっと宿にいたしなんだか妙に落ち着いていたので宿のスタッフかと思っていました。そしたらカシュガルの宿に現れたのでびっくりです。

私がトルファンを去った日にYちゃん含めこの5人は食事に行っていたそうで、なんだかそのメンバーに混ざる感じで私もカシュガルで仲良くしてもらいました。ちなみにこのスイス人女性は中国で大学に通ってるだか会社の研修で来てるだかなんだか忘れましたが中国語が堪能で、しょっちゅう私に中国語で話しかけてきては「え?なんて?」と返すと「間違えた…またあなたに中国語で話しかけてしまった…」と絶望しておりました。色んな国の言葉が話せるって素敵だと思うんですけど意外と我々の想像できないところで苦労があるのかもしれません。

 

というわけでカシュガルハイライトです。

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日曜にアニマルバザールが開催されていたのでそこへ行ってきました。アニマルバザールというところに行くのは初めてですね。入ったらすぐ大量の牛が取引されていて「ンモォォォォ!」とお前こんなにデカい声だせたんかと、別にいじめられたりしているわけでもないのにすごいデカい声で叫んでいる牛たちがいました。ここにいる動物たちはすぐに捌かれたりするわけではないみたいですが、危機感みたいなのは感じているんでしょうかね。

牛もかなりの数いましたが、奥に進むとそれを上回る羊と山羊たち。太った子たちがお値段もそれなりに高いみたいです。おじさんたちが動物のおしりや背中を触ってお肉をチェックしているんですが…

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気付けば私は尻ばかりを追いかけまわしていました。なんですかこの見事な桃尻は。かわいい。

というわけで尻の魅力に気付いてからはそこしか写真をとってなかったみたいでまともな写真はございません。他にも見どころはたくさんあったはずなんですがね。ちなみにYちゃんに「やだ私ったら人のけつばかり追いかけまわすようなことして…」と言うと「人間のお尻じゃないので大丈夫ですよ」とにっこりと至極真っ当なつっこみを頂きました。Yちゃんは隙がありません。

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その後はバスで町に戻りサンデーマーケットです。特にめぼしいものはありませんでしたがここでくるみを買い足し持っていたドライフルーツに混ぜて保管することに。これから長丁場ですからね。保存食はあればあるほどいいという考えでございます。相も変わらずドライフルーツ屋ばかり並んでいますがウルムチよりは値段が落ち着いていました。

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カシュガルはこれでもかと言うほど小さな子供たちがたくさんいて、彼らは朝早くから夜遅くまでずーっっと外で遊んでいます。2-3人で遊んでるグループから10人近くで遊んでいるグループまでいるのですが、今回通りかかった子たちはゴムボールやゴム飛びなんかで遊んでいて、一緒に遊んでくれー!とか写真撮ってくれー!と寄ってきました。

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この時香港人のおじさんは既にどこかに消えていて、台湾人や中国人を中心としてみんなで遊んでいたのですが台湾人がゴムボールを投げたらみんな大喜び。地面や壁を跳ねるボールをすんごい笑いながらみんなでおっかけていて子供ってすごいなと思いました。ボール1つでこんなに楽しめるんだ…。

ちなみに一人の少年がスイス人に「これ投げてよ」とボールを渡し、スイス人も仕方ないわねえと壁に向かってボールをぶん投げると、家の壁とパイプの間に挟まるようにして休んでいた鳩にボールが当たり、鳩が今まで聞いたこともないような声をあげてどこかに飛んでいきました。スイス人のほうが鳩が豆鉄砲をくったような顔をしていました。

 

あとはみんなでナイトマーケットも行きました。こんな人数でナイトマーケットに行くのは初めて、というかこんな大人数で行動すること自体私は初めてですので流れに身を任せ、適当に食事を頼んでわいわいしました。ビールも冷たくておいしい!

みんな大人ですのでゲテモノ系を注文する人はいませんでした。

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そんなわけでたまにはこういう楽しみ方もいいなあと満喫して楽しいカシュガルでしたが、みんなで歩いているときに先頭を歩いていた香港人ピカチュウが急に立ち止まった時があったんですよね。建物の中を覗いていたのでどうしたのかなと思っていたんですが、窓は小さな穴が無数に開いているだけでそんなに中の様子はよく見えなかったんですけど大人がたくさん並んで椅子に座りなにやら朗読をしているような声が聞こえました。

中華3人衆曰く、ウイグル人が中国語の勉強をしているところだったみたいです。

ウイグル自治区は中国人観光客も多いのでやはり中国語は話せる分にこしたことはないと思います。もしかしたらただ中国語を習いたい人たちが集まった塾だったのかもしれませんがなんだか夜遅い時間に無機質な建物の中で行われていたその授業を目撃してしまい、我々もなんだか気まずい雰囲気になってしまいました。台湾人はヤレヤレみたいな雰囲気だったし、それを見ていたピカチュウもどう思っていたのかわからないしなんだか複雑です。

やっぱりこの地域には表面上には見えない大きな問題があるんだなあと再認識して宿に戻りました。

 

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月曜日に越境を控え、フランス人カップルとミーティングも行いました。というかWeChatに連絡をしてもしばらく返事がこなかったので、Yちゃんとカシュガルの安宿にそのフランス人カップルが泊まっていないか捜し歩くというアナログなこともやりました。結局見つけられなくて、wifi繋げたらメッセージが来てたというオチだったんですけど。

越境はフランス人カップル、Yちゃんと私、フランス人カップルがFacebookで見つけた成都から50時間かけて今カシュガルに向かってるぜ!というカナダ人の5人でトライすることに。色々話し合った結果、バンを1台チャーターしてなるべく検問の少ない道を通りキルギス国境まで行ってもらおうということにしました。

 

調べたところによると国境は

カシュガル市内からタクシーで国境付近の町まで移動

➁国境付近の町から国境までどうにか移動

③中国側イミグレーション

④中国→キルギスの長距離緩衝地帯をタクシーで移動

キルギス側イミグレーション

キルギス入国後、サリタシュもしくはオシュまでタクシーで移動

という順番で超えるそうです。このタクシーだとかどうにか移動だとかめちゃくちゃ高いので、私たちは①~④までを1台の車でのりきろうと考えたわけです。お値段も5人で割ると手が出ないほど高いというわけでもないので安全策をとりました。

 

越境前夜は携帯・パソコン内の写真チェックやバックアップに追われなかなか忙しかったです。まあそうこうしているうちに成都から遥々やってきたカナダ人が同じ宿にチェックインしてきて、そしてそのカナダ人と一緒に飲んでいた日本人の大学生君も一緒に越境することになり総勢6人で明日は挑みます。

どうなることやら。まあ結果はとんでもない国境でした。次回お楽しみに。