長いトルファンでの1日

朝起きたら外はもう明るくて、トルファンまであと1時間もしないという時間でした。

 

駅に到着すると駅から出るだけなのにチケットとパスポートをチェックされ、まあチェックといってもチラッと見られて終わったのですが、なーんだ意外と緩いなと思っていると改札から出て駅構内から出るのにもう1つ検問が。改札のような機械は1つだけオープンしていて中国人はカメラで顔認証、認証されなかったら機械にIDをかざして通過しているようではて私はどうなるかしらとドキドキして並んでいると、公安が私が手にするパスポートを見た瞬間にお前はここで待機!と指示されてしまいました。

この公安の人は見たところウイグル人、私たちの知っている中国人(漢民族)とは全く違う顔でもう中央アジアまで来たんだなと思わされるような顔つき。公安は漢民族だけだと勝手に思ってましたが違うみたいですね。

行列をさばくのを横で座りながらボーっと観察。見たところ電車から降りてきた人で漢民族はほとんどいません。みんな彫が深く目鼻立ちがくっきりしていて、若い人は美男美女が多いです。イメージで言うとトルコ系でしょうか、人によってはロシアっぽい感じで肌が白くて髪の毛が薄い茶色の人もいました。

やっと行列をさばききれそうと思ったら次の電車が到着したのかまた人がなだれ込んできて結構な時間拘束されました。これいつになったら私の取り調べしてくれるかな~とあくびをしていたらもう一人外国人を捕獲。ベトナム人の女の子で、英語も中国語も堪能でした。結局この後欧米人の老夫婦も捕獲し、4人で駅出てすぐの交番へ。そこでトルファンでの滞在先、何日滞在するか、中国での携帯の番号等を聞かれました。私はたまたまベトナム人と滞在先もトルファンを出る日も一緒だったので聴取自体はそこまで時間もかからず助かりました。欧米人夫婦も中国人ガイドを雇っていたみたいですんなりです。

 

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トルファン北駅。ここから駅の表記にウイグル語も追加されました。駅前はだだっぴろい。トルファンは世界有数の低地だそうで、駅から周りを見渡すと町側はさらに低い場所にあることがわかります。

 

ベトナム人の子とバスで宿まで向かおうかと話していたらタクシー運転手に捕まりツアーの勧誘を受け、話を聞いてみると意外と悪くない値段だったので即決。私はいったん宿に向かって、宿の人に相談してみたほうがよくない?とベトナム人に話してみたけれど、結局この運転手に頼んだほうが安く済みました。まあこれは宿の料金表を見てからわかったことで結果論ですけども。

早速宿に荷物を置いて、顔を洗うことも許されないくらいせかされ出発です。北京から来た中国人ご夫婦も一緒。

 

①カレーズ楽園

トルファンにある地下水路です。確かに足下に水路が通っていますが、その水路のトンネルが電飾でびかーびかに照らされ、見ておお・・・!となるようなものではありません。観光地としては微妙なので行かなくても良かった気がします、が、この乾いた大地では実際かなり大事なものだったんだろうなあとは思います。

 

➁交河故城

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ここは中国で唯一残る漢代からの遺跡で紀元前2世紀に建設されたとか…。約2000年前すか、やっぱり中国はすごい。この遺跡は土を掘り下げて作られたようで入っていないけど中はひんやり涼しそう。やっぱり昔から暑かったんでしょうかね。

 

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③葡萄溝

トルファン名物のぶどうがたくさん。ぶどうにはまだ1-2か月早いみたいで、数はたくさんあるけど実が小さいものばかり。正直わざわざここにこなくても良いと思うというのが感想でございます。トルファン中心部にある青年路という道もぶどうたくさんなってるのでそっちで十分だと思います。中国人夫婦も「何も見るもんないじゃない!」とぷんすかしておりました。

 

 

④火焔山

なんだかすごい!

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ここはあの西遊記孫悟空芭蕉扇で火を消すっていう…あの舞台だそうで、うっすら覚えてはいるけれど西遊記なんてすっかり忘れてしまいました。日本に帰ったらこれも読みたいな。山のすぐ近くにはいけないけれど、なんだか地球の地肌をみたようなそんな光景です。

あとここはかなり暑い場所のようで、夏になると毎日のように40℃は超えるんだとか。この温度計は65度になっているけどはて…地表の温度かな?写真は温度計と孫悟空と観光客です。

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ラクダの鼻についている蓋のようなのが気になりました。私が写真を撮っていると現地人に鼻をひっぱられていて痛そうだったからひゃーやめてあげてと言って写真撮るのすぐやめました。

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⑤千仏洞

火焔山を車でぐるっとまわったところにある仏教の石窟です。石窟自体はたくさんありましたが内部は撮影禁止。敦煌莫高窟は見られなかったのでここぞとばかりに中に入り込み色々見るも、かなり状態が悪くて正直よくわかりませんでした。湿度が高いならまだしも乾燥してるなら保存状態いいはずでは?と思ったけど、どうやらトルファンイスラム教が入ったときにかなり破壊されたそう。納得です。ベトナム人曰く、莫高窟の仏教壁画はかなり綺麗に残っていたそう。にしても仏教はいつもやられてばかりだ…。

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とまあ全部でこんな感じでございました。まあ行かなくてよかったのでは?って思うところもありましたけどこればっかりはね、行かなきゃわからないですからほんと。

お昼休憩は一度挟みましたがずーっと観光続きで、車で移動していたとはいえなかなか疲れました。今日行った場所全部1枚のチケットでまわれるスペシャルチケットがあったのですがタクシー運転手に回収されたので彼は次回良からぬことに使う気がします。ちなみに、上記全部の場所でパスポートチェックがありました。あと荷物検査も。火焔山にいたっては、電話番号やら火焔山のあとに行く場所、顔写真も撮影。なんだか毎回のようにパスポートをカバンから出し入れしたり結構めんどくさいです。検査も形だけで実際そこまで厳しいわけではないし、公安もニコニコ笑っていたりするのですがそれでもやっぱりストレスですね。

あとは千仏洞から宿に帰るとき、運転手が急に慌てだし後部座席の人も全員シートベルトを締めろ!と言ってきました、交通系の取り締まりもかなり厳しいっぽいです。それでも警察が現れるまで助手席すらシートベルト締めませんけどねみんな。

 

トルファン、歩いていて危険だとかそんな気配は皆無だけれど不気味というか妙な違和感がありました。明日はのんびり街歩きをしようと思います。