ベンメリア遺跡とトンサレップ水上集落

朝起きたらめちゃくちゃ足が筋肉痛で、そんな歩いたっけ?!と思いましたが間違いなくタケオの急な階段のせいです。くっ…。

 

というわけで前の記事ではもったいぶってみましたが、ベンメリア遺跡というところに向かいたいと思います。

ここはアンコールワットから東に4,50㎞ほど離れておりアンコールワットのチケットでは入場できないのですが、発見されてからほとんど手が加えられておらず崩壊しきっている遺跡でございます。『天空の城ラピュタ』のモデルになったとされる場所、と言われていますがなんといまベンメリア遺跡のwikipediaを見ていたら映画の公開が先で、発見されたのはその後だそうです。ラピュタの公開が1986年だから、うわー発見されたのすごい最近!しかも全貌が明らかになればアンコールワットを凌ぐ規模とwikipediaさんは申してます。

 

昨日はホテルを通しておっちゃんを雇いましたが、今日は直接雇用です。

おっちゃんは8時を少し過ぎて現れ、なんだかこぎれいなシャツを着ていましたが肘に大きな穴が開いていたので少し安心しました。こちらのズボンもアンコールの土を存分に受けこきたないですからそれくらいじゃないと困ります。

ちなみに昨日帰ってから、「おっちゃんだと思っていたけど日焼けしていて色が黒いからちょっと老けてみえるだけで白髪とかないし、実は意外と若いのでは?」と思いましたが朝あったらやっぱりおっちゃんでした。

 

ベンメリアまではネットでは約1時間、おっちゃん曰く1時間半、そして実際にかかったのは2時間でした。道は市内を抜けるとひたすらの一直線で、また家や食堂がぽつぽつある道をぐんぐん進みます。かなり進んできたところで欧米人の集団が道路脇を歩いているのが見え、こんなところに観光地でもあるのかな?と注目したら彼らのすぐ近くに停車していたミニバンのタイヤがぺしゃんこになっていました。観光じゃなくて暇を持て余していただけのようです。

1つ街を抜けるとトゥクトゥクは停車し、おっちゃんが水のボトルを2本買い1本私にくれました。いいのに~。お金は受け取ってくれなかったのでありがたく頂きました。

 

ベンメリアのチケット代金は5$でチケットブースからまたトゥクトゥクにのって少し進みます。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414182410j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414182401j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414182404j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414182358j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414182407j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414182519j:plain

 

すごい…!手つかずというだけあって朽ち果てレベルがアンコールワットのそれとは違いました。何mも山積みになった石とそれを覆うようにしている木や植物でマイナスイオンがめっちゃ出てそうです。マイナスイオンという言葉がうさんくさすぎて今自分でも鼻で笑ってしまいました。

ここはアンコールワットに比べたら観光客も少なく、欧米人の老夫婦数組と中国人ツアー客、あとは日本人がいました。割合で言うとやはり日本人が多かったかも。ドローンを飛ばして捕まっていた日本人もいました。

 

遺跡内は歩きやすいように足場が組まれているので自分で行ける範囲ということであればそんなに広くはないけれど、遺跡そのものはかなり大きいと思います。周辺はジャングルに覆われていてまだ地雷があるかもとのこと。

発見されたのが30年前とかですか、これが突然ジャングルの中から出てきたと思うと、発見した人はめちゃめちゃ驚いたでしょうね。どんな気持ちだったんでしょう。1000年近く前のものが最近見つかるなんてロマンがあります。

 

ここも2時間以上くまなく歩き回り、おっちゃんに終わったよ~帰ろ~というと「俺はお昼済んだよ!食べといで!」ってここレストラン1つ…嫌な予感しかしない。

というわけで昨日のチャーハンを超えるラックロックだかロックラックみたいな名前のカンボジア料理を頼みました。こういうときは肉です。お味は焼き肉のたれっぽい感じとお塩がついて美味しかったです。お財布にまた大ダメージをくらいます。

 

食べ終わったよ~帰るぞ~と声をかけ、また2時間の帰り道です。

途中で停車し、座席の下から星条旗柄のドライバーを取り出しなにかはじめたのでまさか壊れた?と思ったらそうでもなかったみたいです。そこらへんで売っているガソリンを瓶3本分注入してまた出発です。

 

しばらくするとまた止まったので今度はどうした?と思うと暑いね~っていうのでただの休憩だったみたいです。近くで売ってたサトウキビジュースを飲むというので、さっき水くれたからお返しといってジュースを2杯買って2人で飲みました。甘いから元気が出ます。

 

延々続く道路をまっすぐ走りもうすぐシェムリアップ市内、あと30分くらいでホステルに着くかな?という頃におっちゃんがまた停車し、今度は何よ!と思うと、「そこの角を曲がって10㎞くらい行くと湖なんだけど…行く?」と声かけてきました。シェムリアップの街の南側には確かに大きな湖があります。

そこに何があるのと聞いたら、ボートに乗って水上集落を見るとのこと。ボートいくらする?って聞いたら「13$」

ん~水上集落…13$…。よーく考えたんですけどちゃんと水上集落って見たことがないんですよね。ミャンマーのインレー湖でも見る予定でしたが結局行けなかったし。13$は痛いけどせっかく遠出してきたしまだ14時とかだったので行くことにします。

 

というわけで道をそれ角を曲がると舗装されてない道路で、現地の方が住んでいるリアルな世界。真っ裸の子供が走り回ったり、鶏がそこらじゅうで泣いていてなかなか楽しいです。

f:id:chinkara-hoi:20190414183734j:plain

 

反対車線からくる車や追い抜いていく車の砂埃を全身に受け進んでいくとやっとチケットブースがありました。

 

係「30$」

私「ん?」

係「30$」

私「13$?」

係「ノー、30$」

 

という渾身の聞き間違いにより13$が一気に30$に跳ね上がり、暑さもあいまって倒れるかと思いましたがおっちゃんをここまで運転させてきてもう引き下がれないぞ…!と思い30$払います。財布の中に30$が入っていたのは奇跡に近いです。普段ならありません。

 

チケットブースからまたトゥクトゥクにのりしばらく運転です。なんで湖からこんなに離れた場所にチケットブース作っちゃうんでしょうか。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414185002j:plain

周りには何もありません。

しばらく進んだ先にチケットをチェックする小さな小屋があり、チケットを見せるとお姉さんとおばさんの中間くらいの人がトゥクトゥクに乗り込んできました。この人が運転してくれるのかな。

また数百m進み、ボートに乗り込みます。

f:id:chinkara-hoi:20190414184948j:plain

 

今は乾季なのでボート乗り場はほとんど水位がありません。ぎりぎり浮いてるって感じでしょうか。

おばちゃんがボートを抑えてくれ、よっこいしょとボートに乗り込み座るとトゥクトゥクのおっちゃんがバイクをどっかに停めてきたようで走ってきて、そのままボートに乗り最前列に座りました。

え?お前も乗るんかいww

と思いました。しかも手には何故か例の星条旗のドライバー。チケットはボート1艘分だったのか、ちゃっかりしてやがります。もしかして自分が水上集落見たかったのかな。今日は長距離だし色々良くしてもらったのでチップを渡そうと思ってましたが、無しですよ、無し。決めました。

 

肝心の水上集落は正直そこまで期待してなかったのですが、すごくよかったです。

というのも私のフィリピン人の友人の自宅が海の上に建っていて、何度かお邪魔したことあるんですけどいつも夜だしそんなに外見えないんですよ。だし雨季とか乾季にかかわらず家の下はどっちにしろ海だから、そんなに見た目的に変わるわけではないみたいで。水位はもちろん時期によって多少変わるみたいですけど。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414185918j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414190511j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414190521j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414190500j:plain

今回見たのがこれ。えー!って。こんなに長い柱打ってんの?!って。3,4mとか、長い家だともっと高かったかもしれないです。

おっちゃん曰く、雨季だと家の下まで水位があがるんだよと。

 

すごいわ…。なんでこんなところに暮らしてるんだろうって思っちゃうけど、きっともう家があるからなんでしょうね。ここに住み始めたはいいけど、めっちゃ水位上がるじゃん、じゃ、家改造すっかー。みたいな感じかなあ。なんだか逞しさを感じます。

3回くらいボートにゴミが引っかかり進まなくなりました。ちょっとドキッとします。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414185907j:plain

邪魔。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414185856j:plain

集落が続いてる川を抜け、ジャングルのような地帯を抜けると湖に出ます。

湖の上にはさすがに観光用だと思いますが家がぽつりぽつりと建っていました。そのうちの2つにあがるとレストランみたいになっていました。

 

1つ目

こういう隙間がドキッとします。

f:id:chinkara-hoi:20190414191210j:plain

f:id:chinkara-hoi:20190414191222j:plain

小さいけれどワニがいました。この湖に住んでるそうです。

ここではカンボジア人の観光客が楽しそうにお喋りしてました。

 

2つ目

f:id:chinkara-hoi:20190414191531j:plain

ここではさっきのより大きいワニ達が。口を開けてる人たちが多かったです。口の中黄色いんですね。

ワニ、というか爬虫類は好きなのでかわいいな~と思ってずっとみてました。爬虫類はどうして手足がこんなにだらしない感じなんでしょう。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414191559j:plain

誰ですかあなた…

 

f:id:chinkara-hoi:20190414191545j:plain

おうちの中にはまだうまれて4日のウサギの赤ちゃん。まだ目もあいてませんでした。抱っこさせてもらったけど握りつぶしてしまいそうで怖かったです。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414191518j:plain

おっちゃんが、ココナッツを買ってくれました。で、ハンモックがぶら下がってたので、飲みながらゆっくりすれば~?と言われてその通りにしてたんですけども

完全にデートだなこれ…

井の頭公園じゃないけれどもボートはボートだし、二人でココナッツのんでのんびりしております。そもそも本当なんでこのおっちゃんボート乗ってきたんだろうということがまた頭を巡りましたが、まあこやつが乗ろうが乗らなかろうが私の金額に影響は及ぼさないのでいいです。

おっちゃんは終始楽しそうで、ボートに乗ってる最中も「水上集落と俺」だとか「川と俺」「湖と俺」「集落と湖と日本人と俺」みたいな写真やら動画をたくさん撮っていました。私は動画は基本外に向けて撮るもんだと思っていましたが、おっちゃんはインカメで動画を撮り、私も映り込むたびに笑顔を向けたり手を振ってみたり一応楽しそうにするのですが写真ならともかく動画でそれをやるほど表情やポーズにレパートリーもないのでちょっと困惑しましたが、まあいいです。私も色々撮りたかったですが、あんたの背中が邪魔なのよ。

でも水上集落も色々解説してくれたし、湖の上のこんなところで一人でいるより会話はできたほうがいいので結果おっちゃんがいて良かったです。


帰りはまたおっちゃんが突然止まり、バイクに水をかけ始めました。「熱くなっちゃった…(´・_・`)」と少し凹みながらヘルメットから出た顔の部分にも少し水をかけ始め、熱くなったってバイクの話?顔の話?と思いましたが両方ですたぶん。

そうですよね、私は屋根があるからいいけどおっちゃんは長時間運転しっぱなしですもんね。あと少しだから頑張って。

 

市内に入ってからはかなり道が混雑していましたが、無事宿に帰りました。18時前だったでしょうか。ベンメリアだけ見てあっさり終わる予定でしたが、思わぬことになりでも楽しい1日でした。

ここで1日が終わるかと思いきや、昨日遺跡で会ったアメリカ人と結局飲むことになりました。ビール飲みたかったので。

まあお店はひらけた場所にあるし人もたくさんいるし、飲み物から目をはなさなきゃ大丈夫だろうとの判断です。

結果、彼は本当にただの日本好きのアメリカ人で色々お話できたので良かったです。

バーでは急に店のパソコンを借りて日本の80年代のアイドルソングを流してなんか私が滑ったみたいな空気を作りましたが、それ以外は問題無しです。

バーの外では急にカンボジア人が石を投げるゲームをし始めてゲラゲラ笑っていたので参加させてもらいました。道行く人も巻き込んで、石を投げて石を倒すゲーム。負けたら石で膝小僧をかち割られるという恐ろしい罰があります。

何が何だかわからないくらい観光客もカンボジア人も一緒に盛り上がって、バーの営業なんてあの人たちそっちのけでしたけどすごく楽しい夜でした。

 

f:id:chinkara-hoi:20190414192558j:plain